衝立 桐に鳳凰沈金 2,310,000円
幅130.5×高さ109.3×奥行30.5cm
鳳凰は、西洋でいう「不死鳥」にあたる、縁起の良い空想上の鳥。
すべての鳥の始まりとされ「百鳥の祖」といわれます。
鳳凰は、良いことが訪れる時、瑞兆としてこの世にあらわれる、といわれる、
吉祥を運び来る、おめでたい鳥です。
沈金とは、輪島ならではの加飾の技で、のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、自在な加飾ができる沈金は、
しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、輪島ならではの技法です。
細い線が交差する部分は、職人の腕の見せ所です。
筆で書くのではなく、のみで溝を彫り進めるのですから。
沈金は、失敗のきかない一発勝負です。
長い時間を掛けて塗り仕上がった輪島塗の、ピカピカの塗面に
ノミをいれるのですから。
沈金は線だけでなく、様々な技法があります。
柔らかそうな羽根は、部分的に様々に表現を変えて、大変美しく仕上がっています。
桐の木は、鳳凰のすみか。神聖な木とされています。
桐に鳳凰沈金の裏面は、桐とツユクサです。
沈金は、川端光峰。現物1点限りです。
この屏風・雲鶴沈金につきまして、ご不明な点がございましたら
どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。
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若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役