祝「令和」記念輪島塗 角皿
新しい元号は「令和(れいわ)」
2019年4月30日で平成が終わり、5月1日からは新しい元号「令和(れいわ)」の時代になります。
今上陛下がお元気なうちに譲位なされての改元は、日本中御祝いムードでいっぱいですね。
平成の30年4か月は、皆様にとってどんな時代でしたか?
山あり谷あり、嬉しいこともそうでないことも、沢山の事が思い出されることでしょう。
5月1日より元号が「令和」に代わることで、
まずはいったん気持ちをリセットし、
心機一転、すがすがしく新しい気持ちでスタートする。
こんな気持ちの持ち方は、元号を持つ日本人の特権ともいえるようです。
新しい御代も、幸せに和やかにと祈念し御祝いしたいです。
祝「令和」記念輪島塗を製作
令和の元号の出展は、現存する最古の和歌集「万葉集」。
万葉集は、年齢や性別、身分に関係なく、様々な人々の歌が収められている日本最古の歌集。
その万葉集に収められている「梅花の歌三十二首」の序文が由来となっているそうです。
今回製作の祝「令和」記念輪島塗は、出店の由来となった序文から一部抜粋し、
角皿の装飾としました。
初春の令月にして 気淑く風和ぎ
梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫す
意味は、
初春の美しい月に 空気は澄み風は穏やか
梅は鏡の前でおしろいを塗るように白く美しく咲き 蘭は高貴な香のように芳しく薫る
長い冬が終わって一番に花開く美しい白い梅と、良い香りで存在感をはなつ蘭を、
穏やかな晴れの月夜に、静かに眺め見る。
どんなに美しいでしょう、どんなに芳しい香りでしょう!
昔も今も変わらない、素晴らしいひと時が思い浮かびます。
祝「令和」記念輪島塗の色は2種類
雅なやまとことばに親しみ、そこから会話がはずむような、祝「令和」記念輪島塗・角皿は、黒と朱の2種類。
じつは、この祝「令和」記念輪島塗には、輪島漆器大雅堂初の試みがあります。
それは、
輪島塗×レーザー彫刻です
これまでも輪島塗に文字入れのご要望が多数ございましたが、
蒔絵や沈金での文字入れは、一文字一文字手作業で時間をかけて描きますので、
価格が高く製作日数も長くかかり、なかなかご要望に沿うことが出来ず、残念に思っていました。
そこで、レーザー彫刻にて、文字入れを致しました。
黒は、きりっとした仕上がりに。朱は、明るい感じの仕上がりになりました。
輪島塗の角皿はそれぞれ、真塗という、上塗りが最終工程の仕上げで、輪島塗の、まるで鏡面のようなぴかっとした仕上がりではなく、光が優しく映りこむ温かみのある仕上げになっています。
令和の御祝いムードに、明るい朱は、華やかでいいですね。
この朱は、たまり朱という、独特の塗りで仕上げています。
たまり朱とは
塗面をよく見て頂きますと、所々に刷毛目がかすかに見えます。
これが、たまり朱の特徴で、朱の漆の顔料が、沈むところと浮き出るところがあり、刷毛目が残るのです。
刷毛目は、職人の手わざのあかしでもあり温かみのある仕上がりです。
表面は通常の真塗り同様、でこぼこ感などありません。
表面はつるっと手触りもよく、手わざのあかし刷毛目もお楽しみ頂ける。
これがたまり朱 の人気の秘密です。
レーザー彫刻と沈金の違い
輪島塗には、沈金という加飾の技があります。
輪島塗の塗面を、鋭い「のみ」で彫って漆で金などを固着させる技法です。
4~6か月(ものによってはもっと)かかって完成した輪島塗の塗面にノミを入れ彫る沈金は、失敗が許されない職人技なのです。
長く修行を積み、経験を積んだ沈金の職人技と、レーザー彫刻とは、似ている部分もありますが、明らかに違います。
輪島漆器大雅堂は、沈金にとって代わるためでなく、沈金の不得意な面(文字入れ・英字入れ)を補うために、レーザー彫刻を導入しました。
レーザー彫刻は沈金師を越えられない
レーザー彫刻で、輪島の沈金師の技と同じ仕事をすることは、不可能です。
沈金職人の多様な技は、圧巻
単に「彫る」と一言で書きますが、沈金師の「彫り」には、多数の技があります。
形や大きさの違うのみを、自分の手のように指のように扱って、模様の特徴を最大限に引き出す彫り方で製作する沈金師。
彫られた模様は、彫る角度も線の太さも、強弱や長短や、様々な表情を見せる美しい線や面で描き出されています。
同じ模様を彫っても、手作業ですので全く同じにならないところが、実に面白い見どころでもあります。
所々に、手作業ならではの面白味が潜んでいます。
機会があれば、ぜひよーーく見てみて下さい。
レーザー彫刻は均一な美しい仕上がり
しかし、レーザー彫刻もまた、素晴らしいものです。
一方、レーザー彫刻は、均一の線で一定方向からの彫りですので、簡単に言えば均一な仕上がりになります。
このレーザー彫刻の良い所は、同じものが複数できること。
また、製作時間が短く、価格が安く、文字入れの大小や英字などの細かなご要望にも対応できる事です。
そして、人の手では残念ながらできないような、細かな彫りもできる事、があります。
伝統とハイテク技術の融合
この度の祝「令和」記念輪島塗は、輪島塗×レーザー彫刻で仕上げた、伝統とハイテク技術の融合です。
飾るも良し、もちろん使うも良し。
皿として食卓にも。
お盆として毎日重宝に。丸盆に比べると、しまう時にも安定が良く、場所もとらず、軽くて意外と重宝なんです。
数量限定・受注製作です
この 祝「令和」記念輪島塗は、黒10点・朱10点の数量限定です。
また、ご注文を頂きましてからレーザー彫刻を施し、発送させて頂きます。
発送までは、ご注文より約1週間です。
宜しくお願い申し上げます。
輪島塗×レーザー彫刻
祝「令和」輪島塗角皿・黒 1点 30,000円(税・送料込み)
寸法:幅42.5cm 奥行15.2cm 厚み1.5cm 紙箱入り
輪島塗×レーザー彫刻
祝「令和」輪島塗角皿・朱 1点 30,000円(税・送料込み)
寸法:幅42.5cm 奥行15.2cm 厚み1.5cm 紙箱入り
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若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役