座卓 布目乾漆・錫布目蔓蒔絵は、布目を生かした美しさと傷つきにくい機能性がマッチした座卓
座卓 布目乾漆に錫布目蔓蒔絵(菊型足)は、
布目を生かした温かみのある表面仕上げに、
乾漆や錫の技法を取り入れた、
大雅堂オリジナルの工夫満載の座卓です。
布目を生かした乾漆は、従来の輪島塗に比べて、
傷がつきにくく目立ちにくいという利点があります。
中央の錫布目は、機能性だけでなく美しさもお楽しみ頂けるよう
錫の光沢を活かし、色漆にて蒔絵を施しました。
座卓の、良く使われる両側は、布目を活かした乾漆仕上げを施しました。
従来の鏡面のような艶や光沢はありませんが、
布目の温かみと、漆の柔らかい艶やかさが魅力です。
輪島塗の座卓は、傷がつくのが怖くて使えない、と
お思いの方にも、お勧めです。
座卓の中央は、錫布目仕上げです。
この技法は、石川ブランドに認定された、大雅堂オリジナルの技法です。
布目乾漆同様に、傷がつきにくく、それでいて
華やかな印象の錫布目は、これまでの輪島塗の印象とは
少し違った、新しい輪島塗です。
艶のある銀色の布目地は、金属質な雰囲気も持ち合わせ、
乾漆の黒と合わせて、とてもきりっとした洗練された印象に。
描かれた蒔絵は、蔓蒔絵です。
サンキライ・つた・くずの「つる性の植物」は、
古来より「連綿と続くこと」を意味する文様として好まれてきました。
色漆のみでつるを描き、最後に「しろがね」錫布目の金属質にあわせて、
金を蒔いてあります。
座卓の天板は合板です。
天板は「シナ材」の合板を使用しています。
「座卓の天板は、1枚板を使わないのですか?」と聞かれることがあります。
木は、加工してもやはり生きています。
1枚板を使用すると、乾燥や湿度の関係から、反りや割れが起こることがあります。
輪島塗の長い作業工程や、末永いご使用期間を考えて、
反りや割れ、ひずみに強いよう工夫した合板を使用しているのです。
どうぞ末永くご愛用くださいませ。
座卓の足は、菊型にしています。
漆の美しさが映える曲線を多くすることで、
優しく、存在感あふれる足になりました。
座卓の足の長さは、変えることもできます。
大雅堂では、座卓の高さを34cmにしていますが、
最近は、御座敷でお部屋で、正座用のいすや、
膝に負担のない低い椅子等をお使いの方がいらっしゃいます。
椅子をお使いの方には、その高さに合わせて座卓の足をお作り致します。
お気軽にお問い合わせください。
取扱いは簡単です。
座卓のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水拭きも、もちろん大丈夫です。
輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所にはおかないでくださいね。
食事やお茶の際には、陶器は苦手です。
どうか強く引きずらないで下さい、傷がついてしまいます。
茶卓や御膳・ランチョンマットなどを御使用頂ければ、安心ですね。
輪島塗へのちょっとした心遣いは、所作を優しく上品に見せます。
一石二鳥です。
気になるのは、お酒と熱いものです。
お酒がついてしまったら、早めに拭いてください。
シミの原因になります。
また、あまり熱いものを直接置くと、漆はだめになります。
手に触れないほど熱いものは、のせないでください。
末永くご愛用頂けますように。
輪島の家具の自慢は、見えない部分も輪島塗であることです。
座卓の裏側も、幕板の裏側も、そして床にふれる足の底面も、すべて輪島塗。
ですから、どこから見ても輪島塗。
畳や絨毯にも、指にも食器にもやさしいのです。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
塗り直してしまうほどになった場合は、
その際に思い切ってリフォームという方法もあります。
模様を変えたり、色を変えたり、いかようにもできます。
また新たな気持ちで、お使いいただけます。
お気軽にご相談くださいませ。
座卓 布目乾漆に錫布目蔓蒔絵
幅150 奥行90 高34 cm
1,680,000円(税込み)
輪島の家具は、全工程完全手作り家具です。 職人の技が随所にきらりと光ります。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役