三段重箱 寿松沈金(平台付) 429,000円(税込)
H27.12.15.TV東京「テマノビ」~手間のかかった美しさ~にて、紹介されました。
新柄の寿松沈金です。
寿ぎの華やかな雰囲気を、扇を連想させる松葉を重ねることにより表現した美しい重箱。
重ねることは、「寿ぎが度重なる」の意を表しています。
重箱の寸法:幅19.7 奥行19.7 高さ19.5cm(6.5寸重)
平台の寸法:幅26 奥行26 高さ3cm
輪島ならではの加飾の技・沈金の、のみで彫った繊細な線が、互いに交差するのは、
輪島の高度な技術力のあらわれ。
沈金とは、輪島ならではの加飾の技で、のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
手で表面を触ってみてください。
細い溝になって、彫り込まれていることがわかります。
反対に蒔絵は、筆で漆絵を描き、金を蒔きますので、表面は盛り上がっています。
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、自在な加飾ができる沈金は、
しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、輪島ならではの技法です。
正面の左側↑
正面の右側↑
背面の模様↑
寿松沈金は、末広がりの金の松の図で、金色の松葉は、美しく繊細に彫られています。
沈金の技が映える、吉祥模様です。
松は、常緑樹で古くから長寿のシンボルとされてきました。
それは、この松が、雨風や寒さに耐え抜く生命力の強さを持っているからです。
輪島塗の漆黒に、沈金の金が映える、まさに輪島塗りらしい三段重箱です。
輪島塗は、「表面がまるで鏡のように美しく、キズがつくので使えない」と、よく聞きます。
確かに塗りや素地には、天然木・天然漆を使用し、手作業で作り上げますので、
陶器やガラスに当たったり、金属に当たったりすると、負けてしまいます。
また、気をつけてお使いいただいていても、長年ご愛用頂くうちには
知らず知らずに使い傷がついてしまいます(これが愛着の味になる場合もあるのですが)
こんな時は、輪島の産地へ修理をご依頼ください。
漆を薄く塗って研ぎなおす、上塗りをし直す、などの簡単な手間をかけるだけで
美しく蘇り、また気持ちよく末永くご愛用頂けるようになります。
大切な人生の節目の行事の前に、塗りなおす、というお客様も多いです。
輪島塗に使用される木地には、長い年月をかけ、長いご使用や工程に耐え変形しないように吟味さして選ばれた天然木を使用し、
何層にも重ねられる下地は、輪島塗特有の工程(輪島で産出される地の粉を混ぜた漆を用いる。痛みやすい部分に麻布を貼る。など)をへた
堅牢な製造方法で仕上げられていますので、末永いご愛用に耐えます。
割れたりかけたりした場合も、どうぞ捨てないでご相談下さい。
修理やメンテナンスを繰り返しながら、代々受け継いで頂きたい漆器が、輪島塗です。
輪島塗が「一生もの」といわれるゆえんです。
輪島塗が「ケガ」をするのは、ご使用時よりも、片づける時が多いようです。
使う時は、気を使って所作もゆっくり丁寧にお使いいただくことが多くいのですが、
しまう時には、急いでいたりすると、うっかり、が出てしまいます。
洗う時は、洗い桶の中には、輪島塗と陶器やガラス・金属性の食器などを一緒に入れないでください。
(ぶつかると、キズが付く場合があります)
また、普通の台所用洗剤に、柔らかいスポンジで洗ってください。
その他の特別な配慮は無用です。
また、長くご使用にならない場合の収納時は、乾燥する場所は避けてください。
(天然木・天然漆製ですので、まれに割れてしまう場合があります)
部屋の高い棚の上よりも、下の方に収納されるのがよいでしょう。
(落下して割れるということもございますので)
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
輪島塗 三段重 寿松沈金(平台付) 429,000円(税込)
重箱の寸法:幅19.7 奥行19.7 高さ19.5cm(6.5寸重)
平台の寸法:幅26 奥行26 高さ3cm
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若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役