漆額 牡丹に孔雀は、彫漆(ちょうしつ)技法で描かれた優雅な孔雀の額
彫漆(ちょうしつ)とは
彫漆(ちょうしつ)とは、素地に様々な色の漆を幾重にも層にして塗り、
彫りの深さによって、さまざまな色合いを出して、
模様を作り上げていく、手間にかかる技法です。
彫漆は、輪島ならではの加飾の技・沈金とは
異なる技が必要なために、
現在、輪島ではそれを伝える作家はほとんどいない、のが現状です。
この漆額の作者・川端光峰先生も、残念ながら他界され、
新たに製作できません。
彫漆は、基本的に重ねて塗る漆の各層を、同じ厚みで塗ります。
そこで、意図的に多く出したい色の部分は、斜めに彫る、
少なめに色を出したい場合は、垂直に彫りあげるなどして、
巧みに題材を表現していきます。
近くでよく見ると、実にさまざまな彫り方が施してあるこの漆額・牡丹に孔雀は
重厚で優雅な素晴らしい作品に仕上がっています。
牡丹は花の王・富貴の象徴と言われ、
孔雀は祥瑞・高貴・権勢の象徴と言われる美しい鳥です。
漆額 牡丹に孔雀彫漆 83×69×厚7cm 2,750,000円(税込)
漆額は、暮らしに彩りを添える、貴方のための風景です。
落ち着いた漆の色合いや底艶は、素朴で温かい雰囲気を醸し出します。
漆額は、簡単に取り外しができ、季節や行事・気分に合わせて着替えることができる窓でもあります。
何枚あっても良い漆額は、模様に思いを込めて、贈り物にも喜ばれております。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役