二段重箱(7寸隅丸型)溜呂色 308,000円(税込)
溜塗(ためぬり)は、落ち着いた色合いでありながら、漆が薄くのる端々は朱が透けて美しく、無地でも人気の塗りです。
また溜塗は、黒や朱塗りより、1回多く手間がかかります。
はじめに朱漆を塗り、次に朱合漆(しゅあいうるし)という
べっこう色の漆を塗っているからです。
7寸重箱ですので、大きくて重厚な雰囲気です。
寸法:幅21.2cm 奥行21.2cm 高さ15cm 一段の高さ:7cm
溜塗(ためぬり)とは
溜塗りとは、中塗りに朱漆を塗り、上塗りに朱合い漆という半透明の漆をぬる技法。
漆は時間が経つにつれて透明度が増してくる、という特性を生かし、
中塗りの朱が、漆が薄くのる縁(端、角など)のほうから透けて、
落ち着いた中にも華やかさのある雰囲気をかもします。
経年の変化を、逆に楽しみにしていただきたいものです。
「重箱の隅をつつく」
細かいことを口うるさく言うことを指すようですが、このことわざはこの重箱にはあてはまりません。
この重箱の隅は丸く作ってあり、洗いやすいので、汚れが残って小言を言われる心配がありません(笑)使いやすい形です。
輪島塗重箱の取扱いは簡単です。輪島塗だからこそ、特別なお手入れの必要はありません。
重箱のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水洗い・水拭きも、もちろん大丈夫です。
洗う時は、陶器と一緒に洗い桶に入れないでください(陶器に負けて傷がつく恐れがあります)
洗剤は、いつもお使いの中性洗剤で、柔らかいスポンジで洗ってください。
よく、洗ったら熱いお湯にさっとくぐらせる、といわれますが、これは、そうすると水分がきれいに取れて、拭きやすいからです。
輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所には長くおかないでくださいね。
長い間仕舞われる場合は、乾燥が苦手ですので、
部屋の乾燥しにくい、低い場所に、保管してください。
輪島塗の、まるで鏡のような美しい光沢は、呂色しあげという艶上げの工程で生まれます。
写真の重箱は上塗りが終わった状態で、この後、艶を上げる工程を施して、お届け致します。
艶を上げる工程は、上塗りのあと、炭で研いで表面を平らにし、細かい粒子の磨き粉で表面を美しく整え、うすく漆を塗って硬化させ、職人が手で磨いて艶を出す技法です。炭で研いだ「傷」に漆が入り、塗面がより均一になり、美しく輝くのです。
美しいだけでなく、機能的でもあります。手で持った時に手跡がつきますが、呂色仕上げを施してあれば、柔らかい布でさっと拭けばきれいになりますから、使いやすいです。
輪島塗二段重箱(7寸隅丸型)溜呂色 308,000円(税込)
寸法:幅21.2cm 奥行21.2cm 高さ15cm 一段の高さ:7cm
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若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役