八角三段重・銀花紋蒔絵 1,078,000円(税込)
三段重・銀花紋蒔絵は、漆黒に美しい銀の花が、
ところどころに咲き乱れるモダンな印象の三段重です。
形は、八角形。総黒塗りです。
今までの輪島塗の重箱のイメージとは、ちょっと違う印象ですが、
塗の美しさ・丈夫さは変わりません。
和風おせち料理だけでなく、洋風のお料理や、ケーキにも似合います。
この三段重箱は、今までの輪島塗・重箱のイメージとは違うものだと思います。
一見すると、宝石箱か?洋食器か?という感じ。
この銀花紋蒔絵は、漆黒・八角の大雅堂オリジナル三段重箱に、銀で大輪の花を蒔絵します。
ここに描かれた花は、桜や水仙・椿などのように実際にある花模様ではなく、[華]のイメージの花園です。
銀で描いた大輪の花は、はじめは銀の折り紙を切って貼ったような状態です。
その銀蒔絵が乾かないうちに、線を描いていくのですが、これは、蒔絵師が細い道具を用いて
線を入れたい場所の銀色を取り去り、黒塗りがうすく見えるように線を作り出します。
銀色の部分が乾かないうちに線を入れなければ、美しく仕上がらず、
一度にできる面積はごくわずかな部分に限られるために、作業はくり返しくり返し行われ、
描いては硬化させ、また描いては硬化させ、と、大変時間と労力がかかる仕事です。
華は、花びらの一枚一枚、表情ごとに製作を進めていきます。
きちっとした下図のとおりに描くのではなく、雰囲気やイメージを確かめながら、フリーハンドで描き進めて行きますので、三段重箱の仕上がりは、独特の雰囲気を醸し出すちょっと変わったものになりました。
漆の黒のつややかさと、銀の一見冷たい金属的な輝きは、モダンな雰囲気が感じられ、自由に描いた線により、不思議などこかアンティークのような懐かしさも加えた、贅沢な三段重箱・銀花紋蒔絵。
重箱と言えばおせち料理、と思いがちですが、この三段重箱・銀花紋蒔絵は、洋のおもてなしにも
ティータイムやパーティーにも活躍しそうです。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
そして、今日も成長を続けています。輪島塗の伝統を守り伝えながら、時代と共に成長する。
楽しみなことです。
この三段重箱・銀花紋蒔絵は、これから年末にかけての展示会などでご覧いただける、大雅堂の新商品です。
光の当たり具合、見る角度により、さまざまに表情を変える三段重箱・銀花紋蒔絵です。
大雅堂オリジナルのこの八角の重箱の、工夫した点は、やはり形です。
まず、外見は八角(末広がりの八にしました)の形です。
面を生かすために、角はあまり鋭角にせず、重厚差を感じさせます。
ふたは、平面では漆の美しさがもったいないので、少し盛り上げました。
光の角度によって表情が変わります。
このかわった八角重箱の、もう一つの特徴は、重箱の一段一段の間に、隙間を設けたことです。
この隙間があるために、一段一段が大変持ちやすくなりました。
通常の重箱は、模様のためか、一段一段がピタッとくっついて、どうしても持ちにくかったのではないでしょうか?
この八角重箱は、段と段の間の隙間に指をかければ、大変持ちやすく、所作も美しく優雅に見えそうですね。
また、一段づつでもお使いいただけるという特徴もあります。
普通の重箱は、模様の関係から、またこれまでの慣習から、一段では使いにくかったと思います。
この八角重箱は、一段づつに、約9ミリの足をつけました。
これは、一段づつの間の隙間を作るためと、一段づつ別々に使用した時のスタイルを重視して、計算した高さです。
一段づつでも重厚さを失わない、使ってみたい重箱ができました。
蓋をあけると、ここがまた工夫したところです。
重箱のふちが、まっすぐズバッと切っていない、素敵なカットになっています。
こうすることで、一段一段のおさまりもよく、ふたもずれなくなりました。
ささやかな工夫ですが、効果大です。
八角三段重箱・銀花紋蒔絵1組 1,078,000円(税込)
W30.3 D16.3 H21 cm 一段の高さ7cm
三段重箱・銀花蒔絵の色違い(無地)は、こちらでご紹介しています。
色が違うと、雰囲気はガラリと変わるものですね。
輪島漆器大雅堂は、貴方だけの特注輪島塗の製作も得意です。
今までに見たこともないような輪島塗でも、創業大正11年の経験と豊富な知識・
優れた多数の職人たちが、貴方の思いを形にするお手伝いを致します。
輪島塗の工程は、どれをとっても一つ一つ手作りのオーダーメードと同じです。
ですから特注だから、お誂えだから、ぐんと価格が高くなるということはありません。
また、色や模様だけでなく、器物の形からお誂え可能です。
オーダーは難しくありません。
「こんな感じで、、、。」というような、頭の中のイメージからでも、段々と形にしていきます。
特注・お誂えは、お気軽にご相談くださいませ。
世界で一つの輪島塗を、貴方の思いのままに製作いたします。
輪島漆器大雅堂は、そんな楽しみな仕事が大好きです。
ご用命のほどを、心よりお待ち申し上げております。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役