飾り小槌に福ねずみと香炉台のセット 544,500円(税込)
落札価格の発表(平成30年4月23日締切ました)
288,888 円 大阪府 R.I 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
季節により、行事により、気分により、部屋や床の間の飾りをかえると気分も変わっていいですね。
この香炉台は小さめですから、飾台として工夫次第でどこででもお使い頂けます。
もちろんお手持ちの香炉や、花器、飾り置物などを飾る時にもお使いください。
漆黒の美しい塗面が、飾るものをぐっと引き立てることでしょう。
今回は、この小ぶりで凝った形状の飾台に、金地の小槌を飾ってみました。
小槌には、小さなネズミが乗っています。
働き者のネズミは、大黒様の御使い。背中に宝物の入った赤い袋を背負っています。
ねずみはなぜ、大黒様の使いなのでしょうか?
打ち出の小槌を持ち、袋を担いで、米俵に乗っている七福神に数えられる大黒様。
大黒様は、大国主命(おおくにぬしのみこと)と「大黒」「大国」という名前から同一視され、神話に伝えられる大国主命とねずみのご縁が、ねずみが大黒様の使いになった理由だそうです。
大国主命がスサノヲノミコトの娘と互いに一目ぼれし恋におちましたが、スサノヲノミコトが反対し、大国主命に様々な試練を与えあきらめさせようとしました。
その中で、スサノヲノミコトが大国主命を焼き討ちにしたとき、一匹のねずみが現れて、地面のくぼみに身を隠すよう教え、大国主命はピンチを脱し難を逃れた、そうであります。
この時のご縁から、ねずみは大国主命の使いとなり、やがて大黒様の使いとなりました。
福ねずみは、乾漆の技法でできています。
小さな福ネズミは、乾漆の技法で作られています。
練り乾漆という方法で成型し、蒔絵で彩色したちいさなねずみ。
練り乾漆とは、漆と木の粉・米のりをよく練ったもので、ちょうど粘土のように柔らかく、細かい成形に適した方法です。
漆が硬化するのを待って形を整えて、小槌同様に金地にし、袋の赤や、目を描きます。
ネズミの大きさ 高さ2.3cm
小槌の寸法:長さ11.5cm 幅6cm
小槌の円柱状の部分は、金地に、持ち手の部分は、梨子地に、それぞれ仕上げました。
金地・梨子地の技法とは
金地
輪島塗に仕上げた小槌に金地を施す方法は、蒔絵師が蒔絵をするときと同じで、円柱状の部分に漆を薄く塗り、金粉を全体に蒔き付け、その上に金粉を固着させるために漆を重ねて塗って、研ぎ仕上げます。
沢山の金粉を使って豪華に美しく仕上げました。
金箔貼りのもの(仏具など)とは違い、金の部分を触っても剥がれる事はありません。
お手入れは簡単です、柔らかい布で拭いて下さい。
梨子地
梨子地とは、漆を薄く塗り、粗い金粉を塗面に蒔いて漆を塗り込んで研ぎ、磨き上げる技法です。
贅沢に粗い金粉をたっぷり蒔いて仕上げます。
金粉が、立ったり寝たりしているので、光の当たり具合によって、きらきらと美しく輝きます。
梨の実の細かい斑点の風合いが、名前の由来です。
香炉台は、小さいながら凝った形状の飾台です。
天板や足の、端を少し持ち上げた(反らせた)形は、雉の製作の時に、厚い板から削り出すので、まっすぐな形の飾台よりも材料が多く必要で手間のかかる、贅沢な形です。
高さもあまり高くないので、飾台を置く場所は、床面だけでなく、飾り棚やサイドボードの上など、高い所にも置いてお使いください。
動画を撮影しました。
飾り小槌に福ねずみと香炉台のセット 544,500円(税込)
ネズミの大きさ 高さ2.3cm
小槌の寸法:長さ11.5cm 幅6cm
落札価格の発表(平成30年4月23日締切ました)
288,888 円 大阪府 R.I 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役