煮物椀パルメット漆絵は、大ぶりの煮物椀、ふたをして上品に、ふた無しで麺類などに
この輪島塗煮物椀パルメット漆絵は、お雑煮なら具沢山の豪華なお雑煮も大丈夫。
煮物も、たっぷりと盛り付けて。
煮物椀だからと、あまりこだわらずに、何にでも思いつくままにお使いください。
ごはんものも、いいですね。ちらし寿司や炊き込みご飯など、ふっくら盛り付けて。
年越しそばにもちょうどいい大きさでしょうか。
輪島塗は、断熱性が高く保温性にも優れています。
熱いものは熱いうちに頂け、手や唇は熱くなりません。
茶托や皿は、重箱とそろいのたまり朱に、黒漆でパルメット漆絵を描きました。
パルメットは、唐草文様。
シュロの葉をデザイン化した、古代の聖なる文様。
シュロは、雌雄異株でその生殖作用が人間と同様に見られ、
生命の樹として吉祥のシンボルとされました。
パルメット文様の間を飛ぶ鳥は、含綬鳥(がんじゅちょう)です。
蒔絵にも良く使われる「松喰鶴」と同様に、
枝や花房などをくわえた鳥の図のことで、
鳥は楽園から飛来して幸福を運ぶ、という意を表し、
鳥がくわえて運ぶものは、幸福の象徴でありました。
(その起源は、ノアの方舟に登場するオリーブの枝をくわえた鳩ともいわれる)
「たまり朱」は、上塗りをした職人さんの、「手」のわかる、
おもしろい塗り方です。
色は、落ち着いた朱。
普通、刷毛目(はけめ)というと、でこぼこの跡が残るものですが、
この塗は表面にでこぼこがないのに、よく見ると刷毛の跡が残っているのです。
輪島塗の特徴である顔がうつりそうな鏡のような美しい輝きは、
最終工程の呂色(ろいろ)が作り出していますが、
この重箱・茶托・銘々皿は、呂色をせず、漆の素朴な温かみを残して、
しっとりとした底艶を楽しめます。
(写真では、明かりが、ぼんやり写っていますね。
このぼんやりが、より温かみを感じさせます)
年月とともに、自然と使い艶があがり、
時とともに変化していくのが、たまり朱の特徴です。
《朱の色》
古来、朱(赤やオレンジ色などの朱色)の漆は、大変貴重で高価でありました。
朱の色は、「太陽」や「火」「血」の象徴とされ、
神仏や儀式の道具にも用いられました。
人々を引きつける、たいへん尊ばれた色です。
朱の色は、元気が出る色ともいわれますね。
寸法
煮物椀 口径13.5cm 高さ11.5cm
煮物椀パルメット漆絵 1客148,000円(税別)
この煮物椀パルメット漆絵は、
大雅堂展示場にて、ぜひ実物をご覧ください。
大雅堂展示場は、輪島市街地より少し離れています。
立地条件から、観光のお客様にはあまりご縁がなく、
ご予約頂きました日時にのみ、鍵を開けてご覧頂いております。
当日の御予約も承ります。(担当者不在の際にはご容赦くださいませ。)
どうぞお気軽にご予約くださいませ。
心よりお待ち申し上げております。
電話 0768-22-0184
取扱いは簡単です。
煮物椀のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水洗い・水拭きも、もちろん大丈夫です。
輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所には長くおかないでくださいね。
長い間仕舞われる場合は、乾燥が苦手ですので、
部屋の乾燥しにくい、低い場所に、保管してください。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役