ぐいのみ 朱塗・四季草花蒔絵5客1組231,000円(税込)
落札価格の発表(平成30年12月25日締切ました)
101,000円 東京都 N.K 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
5種絵替わりの草花が華やか
四季おりおりに私たちの目を楽しませてくれる美しく芳しい草花を、朱塗りの5客のぐいのみに絵替わりで描いた、華やかなセット。
四季草花の蒔絵の技法は、色研ぎ出し蒔絵です。
金だけでなく、色鮮やかな色漆を用いた蒔絵の技法です。
(蒔絵「まきえ」とは、漆で模様を描いて、金を蒔きつける技法です)
きりりと角ばった形ですが、持ちやすく、漆が薄くのるふちは、少し赤みが落ち着いています。
輪島塗のぐいのみの、唇に触れる感じは優しく、温かみがあります。
色研ぎ出し蒔絵
まず、模様を漆で描いて粗い金粉を蒔き、金粉の固着の為に(通常は半透明の漆を塗りますが代わりに)色漆を塗ります。
硬化した後、先に蒔いた金を研ぎ出します。
金の上部を半分ほど研ぎ出すと、色漆の間から金が見えるようになります。
研ぎ出し蒔絵は、見る角度によって、色漆が多く見えたり、金が多く見えたりして、大変表情が豊かな蒔絵です。高度な技術が生み出す、贅沢な楽しみですね。
ぐいのみは、皿とちがって口径が小さく、一番底の部分に蒔絵を描きますので、大変難しく手間がかかります。
筆で描くだけでなく、金を輝かせるために研ぎ出すので、ぐいのみの蒔絵は、大変細かい気の張る仕事です。
輪島塗は傷がつくから使えない
「輪島塗は、傷がつくのが怖くて使えない!」こんな心配の声を良く聞きます。
長く使い続ける間には、確かに傷がついてしまうことはあります。
これは、輪島塗のぐいのみだからではなく、他のぐいのみでも同じでしょう。
輪島塗は、製造に時間と手間がかかるためにどうしても高価ですから、使う時にはこわれないか、ダメにならないか、などと、心配になられるのだと思います。もっともです。
大丈夫なんです、存分にお使いください。
堅牢な輪島塗でも、傷はつきます。新品のまま、末永く使い続けられるわけではありません。
輪島塗は修理やメンテナンスをしながら末永くご愛用頂く漆器なのです。
輪島塗の取扱いは簡単です。
ぐいのみを洗う時は、普段お使いの台所用洗剤を使用し、柔らかいスポンジで洗ってください。
つけ置きも大丈夫。この時は、陶磁器やガラス製品に当たると傷がつくことがありますので、別に入れてつけ置きしてください。
水洗いでも、お湯で洗っても大丈夫です。(お湯と言っても熱湯は禁物です。)
洗い終わったら、柔らかい布で拭いて下さい。
お酒は特によく洗って
お酒を飲んだ後は、輪島塗を良く洗ってください。
洗わずに、お酒の成分が残っていると、漆の変質や変色の原因になります。
輪島塗のテーブルや、屠蘇器も同じです。
少しの気遣いで、末永くご愛用いただけます。
※食器洗い機や、食器乾燥機、電子レンジは使用不可です。
輪島塗は天然木天然漆製ですので、高温乾燥に弱く、大切な輪島塗がダメになってしまいます。(この場合は木地自体がダメになりますので、修理が出来ないことが多いです)
何かと忙しい世の中、めんどくさいと思いますが、手で洗って拭いていただく、この間にも漆の肌触りや艶の美しさ、蒔絵の優美さをお楽しみ頂ければ、と思います。
ぐいのみ 朱塗・四季草花蒔絵 5客1組 231,000円(税込)
直径7cm 高さ4cm
落札価格の発表(平成30年12月25日締切ました)
101,000円 東京都 N.K 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
過去の入札企画はこちらでご紹介しています
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役