飾小箪笥 宝相華沈金 660,000円(税込)
落札価格の発表(平成30年6月20日締切ました)
110,000円 富山県 S・M 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
飾小箪笥の表面は、輪島塗の美しい艶が堪能頂ける、まさに鏡面のような漆黒。
引出の全面には、輪島塗ならではの加飾の技・沈金で彫られた吉祥模様「宝相華(ほうそうげ)」。
沈金(ちんきん)とは
沈金とは、のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
手で表面を触ってみると、金色の部分が細い溝になって、彫り込まれていることがわかります。
(反対に蒔絵は、筆で漆絵を描き、金を蒔きますので、表面は盛り上がっています。)
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、自在な加飾ができる沈金は、しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、輪島ならではの技法です。
引出は、箪笥に最適の木材・桐を使用しています
引出は、桐製の引出に、輪島塗の前板を張り付けて製作しています。
桐は、軽くて使いやすいだけでなく、吸湿性に優れ、害虫に強く、抗菌性が高い。
そして、タンニンという成分が含まれるので腐りにくく、他の木材に比べて燃えにくい(吸湿性が高いため)という性質があります。
大切なものを入れるのにも、安心です。
飾小箪笥の内側は、輪島塗仕様ではなく、木地を漆で黒く染めただけになっています。
箪笥の引出を出し入れするために、輪島塗にすると厚みが出て狂いやすくなるからです。
宝相華沈金(ほうそうげちんきん)とは
飾小箪笥に彫られている美しい花。
見たことがありそうでないような、、、それはそのはず、
宝相華とは、極楽浄土に咲く美しい花とされる、想像上のまぼろしの花です。
牡丹や石楠花(しゃくなげ)、芙蓉(ふよう)などを中心として、
花の美しい要素を抽出して作り出された宝相華は、
悟りの境地に達した美しい仏の姿を、花に見立てたもの。
現実の世界で、「この花のように心を開かせるように」と、宝相華は微笑みます。
飾る場所は自由です
飾小箪笥は、お好きな場所でお使いください。決まりはありません。
和室の座敷でしたら、脇の書院や違い棚において、インテリアとしても十分見ごたえがあります。
きりっとした印象の小箪笥は、洋室にも、リビングにも似合うことでしょう。
輪島塗の家具を使う時に、気を付けることは
直射日光の当たらない場所に置いていただければ、漆の劣化が遅くなり、長く美しくお楽しみいただけます。
少しの気遣いで、末永くご愛用頂けます。
長くご愛用頂くうちに、もしも、表面の漆が劣化した場合は、修理が可能です。
[漆が劣化した]という状態は、白い柔らかい布巾やタオルを水で洗って絞り、箪笥の表面を拭いて下さい。タオルに茶色く色が着いた場合は、表面の漆が劣化し色落ちしている状態です。
そんな時は、輪島の産地へ修理を依頼してください。
ですから、大丈夫です。安心して、存分にお使いくださいね。
引出には、A5サイズがゆっくり入ります。
日記帳や自分史のための資料など、大切なものを入れる特別な箪笥、にもいいですね。
執筆のための、ペンや眼鏡もいれましょうか。
布製のものも、桐製ですから、安心して収納して頂けます。
手跡(しもん)がついたら!?
余りに美しすぎて、触ると手跡(しもん)がついてしまう!と気にされるお客様もおいでます。
この飾小箪笥は、外側全面を美しく艶をあげ、漆の表面を平滑にしていますので、手跡(しもん)がついても柔らかい布でさっと拭いていただけましたら、きれいにとれます。
はぁーー、っと息を掛けると少し湿って拭きやすいです。
そっと拭いたり、なでたりするのも、楽しみの一つです。
飾小箪笥 宝相華沈金 660,000円(税込)
箪笥外寸:幅28cm 高さ27cm 奥行21.7cm
引出(1段)外寸:幅25.2cm 高さ7cm 奥行20cm
引出(1段)内寸:幅23.5cm 高さ5.3cm 奥行17.2cm
落札価格の発表(平成30年6月20日締切ました)
110,000円 富山県 S・M 様
沢山の入札を有難うございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役