輪島塗文箱 州浜蒔絵 748,000円(税込)
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結果はページ下部にて発表しています
手元に置く大切な文箱に、優雅な州浜蒔絵
文箱は、手紙や書類を入れる箱です。
特にこだわらなくても、日記帳や、メモ帳、本や筆記道具、書きかけの自分史、、、。
思い出の手紙や、大切な方の写真や、、、。
うやうやしく蓋を開けて、そっとしまっておく、、、、。
宝箱のようです。
州浜とは、神や仏が降臨する場所
州浜(須浜・すはま)とは、河から運ばれてきた土砂が、州によって入り組んだ形となった浜辺を文様化したものです。
古来 州浜は、絵巻などで、神や仏が降臨する場所であり、清浄な領域をあらわすとされました。
ときには天女、あるいは「海から福をもたらすまれびと」の訪れる場所ともされました。
人々は、そこから理想郷へ旅立つ、もしくは理想郷へ到達したイメージを膨らませ、楽しみたい幽玄の世界が、州浜蒔絵です。
様々な蒔絵の技
隆々とした力強い松の幹には、所々に青貝を配し、華やかさと豪華さをかもしだしています。
松が根ざす金色の地は、梨子地(なしじ)技法です。
梨子地(なしじ)とは
梨子地とは、粗い金粉を塗面に蒔いて漆を塗り込んで研ぎ、磨き上げる技法です。
漆を塗り、金粉をパラパラ蒔き、その上に漆を塗り重ねて、漆で金粉を挟み込むイメージ。
漆の中の金粉が、立ったり寝たりあちこち向いているので、光の当たり具合によって、きらきらと美しく輝きます。
梨の実の細かい斑点の風合いが、名前の由来です。
豪華で手間のかかる技法です。
文箱は、内寸がB5のものが良く見られますが、内寸がA4サイズの大型のものは珍しく、重宝です。
飾っても存在感があり、見栄えがします。
和室・座敷の書院はもちろんのこと、和にこだわらずに、ご自分のくつろげる空間に置かれるのも良いと思います。
いつも目にするところでも、自分しかわからないところでも(笑)
遠近感を表現した蒔絵
海の向こうの遠くの山々は、かすむように描き(段差のない研ぎ出し蒔絵で平たんに描く)、手前の松は、ぐっと盛り上がった高蒔絵で目前に迫るように描いて、遠近感を表現。
限られた文箱の表面ですが、雄大な海の奥行が感じられるよう、工夫しています。
輪島塗文箱 州浜蒔絵 748,000円(税込)
寸法:縦33.6cm 横25cm 厚み7cm (A4の書類が入ります)
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落札結果
233,333円 大阪府 R.Iさま
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役