塗師屋の子供たち「輪島塗で自炊も楽し」
親元を離れて暮らす娘の、本日の昼食は、「オムライスの中身」だそうです。
卵が無いようです(笑)
寮でお世話になっているので、朝夕の食事は食堂でおいしい食事を頂いているのですが、昼食は自力で食べないといけません(笑)
時間をやりくりし、冷凍や缶詰をフル活用して(笑)、なんとか一人でやっているようです。
一人ぼっちでも、簡単でも、少しは心豊かに食事して欲しいと、家で使っていた椀を持たせています。
盛り付けや撮影も、息抜きになっていいね。
スプーンは、父が試作したもの。
手に持つ部分が浮いていて、とりやすいように考案したようです。
「紺屋の白袴」とは、このことか!塗が剥げてきていますね。
塗り直ししなくてはね。
今度帰る時に持って帰ってね。
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂 代表取締役