「輪島塗は、日本製です。」
そんなことを言ったり、書いたりすることは、これまでほとんどありませんでした。
確かに日本製ですが、日本製であることが当たり前すぎて、そういえば商品にも書いてありません。沢山の皆さんが知って下さっていたので、書く必要が無かったのです。
北陸新幹線の開業で、輪島にも多くの海外からのお客様がいらっしゃるようになりました。
海外からのお客様は、輪島漆器商工業協同組合「輪島塗会館」の売店で沢山の輪島塗をご覧になり、「これは、メイドインジャパンなのか?」「どこにも書いてない」と、おっしゃるそうです。
ほぉーーー。本当に気が付きませんでした。
海外からのお客様は、お土産にはぜひ、「メイドインジャパンを買いたい」と考えて下さり、輪島塗にも感動してくださるけれど、メイドインジャパンの表示が無いと、「土産に買って帰っても、メイドインジャパンかどうか、相手がわからない」のだそうです。
その通りです。
海外からのお客様は、「輪島塗は、日本製・メイドインジャパンです!」と、書いてほしい! そうなんです。
東京オリンピックに向けて、もっと沢山の海外からのお客様が輪島にもお越し下さるでしょう。そのお客様にお喜び頂けるように、輪島漆器商工業協同組合でも組合員ともども工夫をすることになりました。
ですので、皆様方はご存じとは思いますが、これからは、「輪島塗は日本製・メイドインジャパンです!」と、どんどん言わせて頂きます(笑)
改めて申し上げますが、輪島塗は、国指定重要無形文化財に指定されている、日本製・メイドインジャパンの漆器です。
海外からのお客様にも一目でわかるように、これから工夫を致しますので、どうぞどうぞ、お土産にお使いくださいねw
宜しくお願い申し上げます。
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂 代表取締役