輪島塗のコーヒーカップです。でも、お茶にも使ってください。
温かいホットミルクにもどうぞ、カフェオレにも似合います。
お得なかんじでしょ。でも、なぜ?
コーヒーカップの工夫された形のせいでもありますが、輪島塗は温かいものは温かく飲みたい方に、とてもおすすめです。その秘密は、輪島塗の熱伝導の特性にあります。
熱いコーヒーを飲みます。普通はカップを持つ手が熱くなりませんか?
ゆのみで熱いお茶を飲んだときも、茶碗を持つ手が、あちち、ですね。
では、輪島塗のコーヒーカップで熱いコーヒーを飲んだときは?
輪島塗で熱いコーヒーを飲んだときは、手がほんのり温かいと感じられるでしょう。
これは、輪島塗が熱を伝えにくいためです。
輪島塗の木地は天然木で、その木地にしっかりと下地を施し、漆を幾重にも塗り重ねる工程を経ているために、熱を伝えにくくなっているのです。
余談ですが、輪島塗の汁椀も、同じ。味噌汁はあついのをふーふーいただくのがおいしいですね。輪島塗汁椀をお使いいただくと、汁椀を持つ手はあちちにならないんですよ。
もっといえば、輪島塗にかかせない工程のひとつである下地には、輪島特産の地の粉を使っています。
輪島特産の地の粉は、珪藻土(けいそうど)です。この珪藻土(けいそうど)は、主成分がガラス質で、耐熱レンガにも使われるものでもあり、断熱性に優れているという訳です。
このコーヒーカップ(コーヒーカップにこだわらなくてもいいのですが)、色はたまり朱です。
「たまり朱」は、上塗りをした職人さんの、「手」のわかる、おもしろい塗り方です。
色は、落ち着いた朱、えんじに近いでしょうか。
普通、刷毛目(はけめ)というと、でこぼこの跡が残るものですが、この塗は表面にでこぼこがないのに、刷毛の跡が残っているのです。
「これはどうなっているのだろう」「ここはこうやって塗ってのかな」と、思ったり考えたりしながらお使い頂くのも楽しいことと思います。
コーヒーカップの皿は、銘々皿にもお使いください。お茶の時間には、おいしいお茶とお饅頭も似合います。
輪島塗コーヒーカップ・皿付(コーヒーカップにこだわらなくてもいいのですが)たまり朱(1組紙箱入り)
カップ 口径6.7 高さ7.2 cm 皿 直径15.2 高さ2.2 cm
実は3組しか、在庫ありません。3組限定販売です。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 監査役
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役