塗師屋の子供たち「輪島塗で自炊も楽し」
今日はナポリタンかー、大盛りだねー
親元にいて、手伝ったり、母に教わったりしなくても、最近は、スマホが教えてくれるから、なんでもできるようになりましたねーー。
まあ、親元にいても、たいした「おふくろの味」などないんだけれどね(笑)
輪島には高校以上の学校は無いので、大学に行きたい場合は、高校を卒業したら親元を離れます。
家にいる時は、何もしなかった、いえ、学校が忙しくて何もできませんでしたね。
学校は遅くまであり、部活もいそがしいしねー。
でも、考えてみれば、親元を離れてもう5年。
帰省してくると、ご飯のあとは、さっと立って、片づけの手伝いをしてくれるようになりました。
家事が大変なことを、そして大切なことを、身を以て学んでいるようですw
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂 代表取締役