ちょっと行ってくる。
夕食も、犬の散歩も終えてから、息子は近くの海へ、釣竿を持って出かけました。
輪島は海に囲まれているので、釣り好きはじっとしていられないようです。
雨が降ってきたなー。と思っているうちに、雨が音をたてて降ってきました。
釣りに行った息子はどーしてるかな、と、二階の部屋でテレビを見ていると、
どたどたどた 階段を駆け上がってくる音がして、犬がしっぽを振って飛び出していきました。
帰ってきたな、よかった。
ずぶぬれで、にこにこと部屋へ入ってきた息子が手に持つレジ袋から、黒い尻尾がはみ出していました。
「何?」
とにかく台所へ行けえええー
袋から出てきたのは、シーバス(すずき)でした! 大きいねえええ!!
量ってみると64センチ。息子の釣り人生で、最大級の獲物です!
すごいねえええええ
いつも持っている大きな、直径1メートルもあって、柄の長さが7メートルもある網が、今日こそ役にたったねw
あした、ゆっくりお料理しようね。
で、翌日は、出刃包丁と金槌!で、お料理開始。
特製しょうゆだれ(息子作)に、漬けた「づけ丼」
少し食べて、そのあと、潮汁(隣の椀)をかけて、「づけ茶漬け」
シーバスの刺身。美しい白身。もちもちと弾力があり、美味しい!
シーバスの皮は湯引きして、ネギとポン酢で。こりこりと美味いw
皮のとなりの白いのは、シーバスの浮き袋! こちらも湯引きして、ポン酢で。柔らかく、ゼラチン質な感じ。
シーバスの骨と頭、あらは、潮汁に。
釣った魚は、ありがたくすべて頂戴する!という息子は、実は、小さいころから刺身は食べなかったのですが、
東京に暮らすようになり、輪島の魚がおいしいと気づいたと。
さらに自分で釣って料理するようになって、刺身も大好きになりました!
ふしぎなものです。
あと、片身の半分と、かまの部分を残してあって、それはお父さんの希望で、バター焼きにする予定です。
大きなシーバス(すずき)は、とても食べごたえがあり、美味しかったですw
夏休みが終わるぎりぎりまで、輪島で釣り三昧の予定の息子。
ああああー、輪島はいいなああ、と、東京へ戻るのを残念がっています。
にぎやかで楽しい夏休みです、洗濯物が大変ですが(笑)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂 代表取締役