秋草といえば、秋に花が咲く草花の総称ですが、一般的には尾花(ススキ)、桔梗、女郎花(おみなえし)、葛、萩、撫子、藤袴を指します。その他に菊や竜胆がはいってきたりします。また、それぞれの草花を単独で描いても秋草と呼ぶこともあります。
調べてみると、その出自は万葉集にも詠まれており平安時代までさかのぼるようです。
秋は、暑くてエネルギッシュな夏が終わり、なんとなく物寂しい気持ちになってしまいます。祭りの後の寂しさに似ています。
それを目で見て感じるのが秋草です。
虫が鳴き、草花が風にゆらゆらと揺れるさま、そして、空には大きなお月さま、日本人のDNAに埋め込まれているとしか思えないスイッチがカチッと入ります。
漆器はもちろんのこと、陶器、着物などにもよく使われる大変人気のある模様です。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 監査役
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役