取り皿 高台寺蒔絵 5客1組 220,000円(税込)
「黄帝の時、鳳凰みかどの梧桐(ごどう)に集まり、竹実を食らう」という中国の故事より、桐は、聖天子が出でる時に現れる、100年に一度しか実をつけない竹の実を食べるという鳳凰がとまる、と言われる木。
かつては、16弁の菊花と同様に五七の桐文は、皇室の許しなく用いることは禁止されていました。
のちに、豊臣秀吉が、五三の桐を織田信長から、五七の桐を天皇家から拝領したそうで、
秀吉は衣装や家具・ふすまなどにこの意匠を使用し、太閤桐と名付け愛好したそうです。
菊は、もともとは薬として伝来した花。
重陽の節句には、長寿延命を願い菊を浸した酒を飲むという習わしがありました。
このありがたいいわれから、菊は天皇家の紋となったそうです。
取り皿・高台寺蒔絵は、高貴な文・桐と菊を図案化し組み合わせ、金蒔絵に朱の色漆も加味して、色鮮やかに蒔絵した取り皿です。
「輪島塗は、傷がつくのが怖くて使えない!」こんな心配の声を良く聞きます。
長く使い続ける間には、確かに傷がついてしまうことはあります。
これは、輪島塗の取り皿だからではなく、他の取り皿でも同じです。
輪島塗は、製造に時間と手間がかかるためにどうしても高価ですから、使う時にはこわれないか、ダメにならないか、などと、心配になられるのだと思います。
大丈夫なんです、存分にお使いください。
堅牢な輪島塗でも、傷はつきます。新品のまま、末永く使い続けられるわけではありません。
輪島塗は修理やメンテナンスをしながら末永くご愛用頂く漆器なのです。
大きめの取皿の形は、隅折型。
四角い折紙の三方の隅を、上方に少し折り曲げた形です。
左上の角は、切り取った形です。
この凝った形は、平たい皿よりも、木地の材料が多く必要(厚みのある記事から彫りだして成形します)で、細工にも手間がかかる、大変贅沢なつくりです。
お客様にお茶菓子を出すときには、少し改まった印象で。
お正月やパーティーの時のお料理を取分ける時は、華やかな印象で。
洋食や、中華料理、ケーキやパイなど、何にでもお使いください。
輪島塗は、油分がダメ、酢がダメなど、特別に苦手なものもありません。
(手で触れない程、口がやけどしそうなほどの超高温には使用不可です。天然素材なので負けてしまいます)
どんな場面でも重宝する輪島塗の取り皿は、重ねて収納すれば場所は取らず、取り扱いも特別な配慮は不要で、意外と使いやすいものなのです。
修理しながら末永くご愛用頂ける輪島塗の取り皿は、決まった使い方はありません。
お好きな時にお好きなように、お使い下さい。
取皿(銘々皿)は、工夫次第で、重宝にお使い回し下さいね。
輪島塗 取り皿(5客1組)隅折型 高台寺蒔絵 220,000円(税込)
寸法:W15 D15 H1.4 cm
↓下のオンラインショップに、専用買い物かごをご用意しています。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役