屠蘇器 扇面胡蝶蒔絵 1,485,000円(税込)
屠蘇器 扇面源氏香蒔絵 (胴張型・金縁)
高さ28.7cm 幅40.6cm 奥行27cm 盃:大の直径11.5cm
屠蘇(とそ)とは、「邪気を屠絶し、人魂を蘇生させる」ということで、
一年中の邪気を祓い延命長寿を願うために飲む酒です。
輪島塗の屠蘇器は、屠蘇を頂くために必要なものが揃ったセットです。
美しい蒔絵が、いっそう晴れやかな迎春の時を演出し、
新しい一年の門出を幸多かれと祈念します。
一辺の中央が外側にふっくらと広がる、手の込んだ細工「胴張型」
縁の曲面は、ぶ厚い縁材をカンナで削り出して作られています。まっすぐな形よりも材料が沢山必要で、手間のかかる、贅沢なつくりです。
扇面源氏香蒔絵の題材は、雅な源氏物語。
源氏香蒔絵は、源氏物語から取材した、雅な風情を思わせる場面を、色研ぎ出しの技法で扇の形に蒔絵した、華やかな屠蘇器です。
扇面(扇)は、日本で作られた日本特有のもので、
末が広がる形から 「末広」 ともいい、
発展や拡大を意味する縁起のよいもの、
とされ、古来より愛され続ける吉祥模様です。
扇面(扇)は、魔除けや厄除け、吉運招来など、非常に強い力をもつものとされ、
謡曲・舞踊・落語などの芸能にも使われるなど、
日本の生活文化の中で、重要な位置をもしめてきました。
「源氏香(げんじこう)」とは
平安朝の雅な香の漂う王朝絵巻 「源氏物語」 の名にちなんだ「源氏香」は、
香道の多くある中でも最も有名なものです。
源氏五十四帖に対応させられる「源氏香図」は、五本の線から成る洗練されたデザインが好まれ、様々な物の柄に、広く用いられています。
屠蘇器・源氏香蒔絵は、源氏五十四帖の様々な場面を象徴する図を、
縁起のいい扇の柄として蒔絵しました。
色研ぎ出し蒔絵の技法とは
金だけでなく、色鮮やかな色漆を用いて、美しく描き出されています。
飾り皿は、曲面ですので、光の当たり具合が変わります。
色研ぎ出し蒔絵は、光の加減で、色の見え方が変わり、
大変美しく、また、それだけに高度な技術を要します。
他にも、高蒔絵・平蒔絵をはじめ様々な蒔絵の技法を駆使して仕上げられた屠蘇器は、蒔絵の工程だけでも約2か月かかった逸品です。
輪島塗の取り扱いは簡単です。
屠蘇器も重箱も、雑煮椀も、ぬるま湯で洗ってください。
油汚れは、台所用洗剤を使います。この時は柔らかいスポンジで。
つけおきも大丈夫。
輪島塗は、工程のところどころで水を使い研いでいます。
しっかり仕上がっているからこそ、水は平気なのです。
そのあと、長くしまっておくときは、さっと熱いお湯をくぐらせ水気をきって、
柔らかい布で良く拭いてください。
次のお正月まで使わない屠蘇器は、しっかり汚れを落として、
ついでに磨きながら、艶や蒔絵を楽しんで。
そして、あまり乾燥しない場所(部屋の低い所)にしまってください。
屠蘇器 扇面胡蝶蒔絵(胴張型・金縁) 1,485,000円(税込)
高さ28.7cm 幅40.6cm 奥行27cm 盃:大の直径11.5cm
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揃いの重箱(三段重)もございます。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役