花器・球型曙(曙)塗りは、丸く美しい花器
花を生ける、花を飾る器を、輪島塗では「花器(かき)」と呼びます。
通常は「花瓶(かびん)」となるのでしょうが、輪島塗は天然木から木地を作りますので、瓶(びん)ではなく、花の器・花器(かき)と呼びます。
輪島塗の花器は、花を生ければ美しく映え、花を生けなくてもそれだけで十分に美しい、重宝な花器。
球型は、文字通り丸い花器。「まるく収める」「円満に」に通じる丸は、縁起がよく、結婚祝いや新築祝い、誕生日のプレゼントなどにも大変喜ばれます。
曙(あけぼの)塗りとは、輪島塗の塗りの最終仕上げ・上塗りの際に、通常は1本の刷毛で一色(黒とか朱とか)塗るところを、朱と黒を塗るために、数本の刷毛を同時に使い、段差の無いよう・うまくぼかして塗る技法です。
曙塗りは、漆の乾き具合やぼかし具合の加減が大変難しく、輪島塗の職人の腕の見せ所でもあります。
曙(あけぼの)は、太陽の昇る明け方のこと。日本の伝統色の名にもなっている、私達になじみの深い・古来より親しまれ続けている色のひとつです。
漆の色のイメージとして最も一般的な、黒と朱を同時に上塗りしているので、輪島塗らしい輪島塗ともいえます。
丸い形と、曙の朱と黒は、どんなお部屋にもなじむ、くせのない花器。
和風洋風のどちらにもお使いいただけます。
ちょっと一輪の季節の花を生けたり、花の無いときは花器が暮らしに華をそえる、そんな重宝な花器。
季節に関係なく、お気軽にお使いいただきたい、輪島塗・曙塗り花器です。
産地ブランド購入意欲度NO.1に選ばれた、輪島塗(わじまぬり)。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。輪島塗のその工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
世界に誇る、輪島の技術と知識は、輪島塗の艶・手触り・口当たりの良さに現れ、人々を魅了し続けています。
購入意欲度NO.1とは、買ってみたいものNO.1です。欲しいものNO.1と言ってもいいかもしれませんね。
数多い輪島塗の中でも、手ごろな価格で使いやすく、使用頻度が多く、末永く愛用してもらえるもの、、、。
自分へのびご褒美、大切な方へのプレゼント、誕生日や新築祝い、結婚祝いなどの贈り物にも
輪島塗・花器はぴったり。
この輪島塗・花器曙塗りは、写真でもおわかりいただけると思いますが、花器の表面が鏡のように美しく輝いています。(周りの景色まで映りこんでいます!)
これは、輪島塗の最終工程・呂色(ろいろ)をほどこしているからです。
呂色(ろいろ)とは、上塗りを終えた後(曙塗りで上塗り後)、研磨と生漆をすり込む工程を繰り返し、艶(光沢)をあげる仕上げのこと。手で磨き上げていく作業です。
顔が映り込むほど、まるで鏡面のように美しく仕上がります。
輪島塗の取り扱いは簡単です。
乾燥と直射日光は苦手なので、長時間さらされると変質することがありますが、それ以外は普通に、普通に。
長い間使わないときには、やわらかい布や紙で包んで、お部屋の低いところにしまってください。
洗うときは、水でOK。洗剤は中性洗剤を使い、やわらかいスポンジで洗ってください。
もし万一、傷や破損がおきてしまったら、割れたかけらは捨てないで同封して、修理に出してください。
割れた部分の木地を新しく作るのは大変です。かけらがあれば、すぐに塗りにかかれます。
修理の後は、また美しくよみがえり、末永くご愛用いただけます。
輪島塗の花器はそこにあるだけで心を和ませる、美しい花器です。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役