厨子・欅(けやき)に拭き漆 1,650,000円(税込)
正倉院の御物をもとにしたデザイン
拭き漆とは
「拭き漆」とは、生漆を塗ってふき取る作業を、数回繰り返す技法です。
この技法により、美しい木目がよりはっきりと見え、素朴な温かみのある美しさを感じさせます。
また、虫除けにもなり、磨けば磨くほど、艶が出て来るという長所もあります。
輪島では、家の柱やかもい、廊下などに
この「拭き漆」が施されている家が良く見られます。
厨子(ずし)とは
厨子とは、仏像や舎利・経典を安置する仏具のひとつ。
また、ちょうど・書籍などを乗せ置く棚のことでもあります。
この厨子・欅(けやき)は、大雅堂オリジナルの型で、
すべての工程を輪島で製造致しました。
デザインは、正倉院の「黒柿両面厨子」をもとにして製作致しました。
こだわりは、「金具を一切使わない棚」 です。
棚の扉を止める金具の代わりに、縦に抜きさす棒を使って留めてあります。
金具を使わないことで、長い年月を経ても、欅が腐らないように致しました。
また、欅の美しい木目を活かす「拭き漆を」施して、
木のぬくもり・素朴さを大切に仕上げました。
また、側面にも棒を抜きさすようにして、扉の開閉ができるようにし、
明かりとりとしての役目も果たします。
木の良さを生かすために、形にこだわって、随所に工夫を凝らした厨子です。
仏像などを安置するために、また、
存在感のある形を活かして家具として、床の間や玄関などでも
和・洋を問わずご使用いただけます。
輪島の家具は、全工程完全手作り家具です。 職人の技が随所にきらりと光ります。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
輪島塗厨子 欅(けやき)・拭き漆 88×34×75cm 1,650,000円(税込)
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役