手桶型水指 朱塗り銀タガは、漆の朱に特製の銀金具が美しい水指
手桶型水指は、炉に用いられる茶道具のひとつで、
茶道で使われる水を入れる水指です。
手桶型水指は、もと東山殿の調度品の中の、塗ものの手桶にヒントを得て、
茶道の開祖・村田珠光が、
杉木地で作ったのが始まり、とされています。
朱塗りの手桶は、色鮮やかで美しい水指です。
水指の内側は、黒塗り。
朱と黒の配色は、漆器らしい美しさが好まれ、末永く愛される色合いであり、
どこかモダンな雰囲気を醸し出します。
手桶のタガの部分は、銀の板金を特別に成型し、
固着してあります。
これは、通常の手桶がタガで支えられ、組み立てられているのに対し、
輪島塗の手桶型水指は、出来あがったものに装飾としてつけられていますので、
この部分がはずれると、手桶がばらばらになるというものではありません。
手桶型水指 朱塗り銀タガは、茶道具のひとつですが、
花器として花を生ける使い方も、いいですねw
持ちやすい形状と、輪島塗の特製(断熱性が高く、冷たいものは冷たく保つ)を活かして、
ワインクーラーとしての特注を頂いたこともあります。
レストランや割烹でまたご家庭で、ワインクーラーを囲んでの楽しいひとときに、
この手桶型水指 朱塗り銀タガは、話題や彩りを添えることでしょう。
手桶型水指のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水洗い・水拭きも、もちろん大丈夫です。
輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所には長くおかないでくださいね。
長い間仕舞われる場合は、乾燥が苦手ですので、
部屋の乾燥しにくい、低い場所に、保管してください。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
手桶型水指 朱塗り銀タガ 直径20 H25cm 396,000円(税込)
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役