漆額 バラ蒔絵は、漆黒の背景を活かして真紅の薔薇を一輪描いたモダンな漆額
作は女流蒔絵作家・小田原延子(おだわらのぶこ)。
金沢美術工芸大学で油絵を学んだ大学時代に,
モチーフや構図はすでに確立し、
以降は漆の技術にそれを置き換え、作品多数を生む。
絵画的なタッチで心象を表現するほか、漆芸界では異色の作風をも築き活躍する、
輪島女流蒔絵作家の第一人者。
色漆を使い鮮やかな発色を楽しめるのは、
漆の調合や気温・湿度などの微妙な調整を必要とします。
また、蒔絵の様々な技術やグラデーションは、
光の当たり具合により表情を変化させ、見る人を楽しませてくれます。
この漆額 バラ蒔絵は、漆黒の背景を活かして真紅の薔薇が一輪描かれ、
どこか絵画を見るようにさえ感じられるでしょう。
微妙な色遣いは、漆で有ることを忘れてしまいそうな美しい漆額 バラ蒔絵です。
漆の扱いは、絵具のようなわけにはいきません。
漆は、湿度と化学反応し「硬化」するのですが、
この効果の速度によっても、色や風合いが変わる。
また、漆の調合や、気温・湿度によっても、仕上がりはぐんと変わってきます。
その点で漆芸では、この色・この風合いに出会えることは、
またとないこと、かもしれません。
漆額は、暮らしに彩りを添える、貴方のための風景です。
落ち着いた漆の色合いや底艶は、素朴で温かい雰囲気を醸し出します。
漆額は、簡単に取り外しができ、季節や行事・気分に合わせて着替えることができる窓でもあります。
何枚あっても良い漆額は、模様に思いを込めて、贈り物にも喜ばれております。
(弊社展示場には、小田原延子作・日展入選の特大漆額2点がございます)
漆額 バラ蒔絵 W48 H62 厚5cm 330,000円
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役