屠蘇器・香挟間山水蒔絵 1,540,000円(税込)
新年のご挨拶のあと屠蘇を一献、おすすめするために必要な物が
一つになっています。
香挟間山水蒔絵とは、寺社などで良く見られる
特殊なくり方で装飾された窓から、美しい風景が見える様を
様々な技法で描いた蒔絵です。
山水蒔絵は、誰もがあこがれる「理想郷」のイメージです。
山水蒔絵の美しい風景の中に、様々な思いをめぐらす静かなひと時。
山水蒔絵とは
山水蒔絵は古来より好んで用いられている、
人々の憧れる理想郷を描いています。
その郷愁を誘う、しかし未だ見たことのない様な不思議な美しさは、
人々が古来より憧れて止まない理想郷の姿でもあります。
その理想郷にすむ人々は、美しい風景に囲まれ
不老不死に恵まれ、幸せに暮らすといいます。
香挟間の窓から かいま見られる理想郷の一部は、
全てが見えないからこそ、憧れの思いを一層掻き立てられるというもの。
蒔絵の楽しみが広がります。
香挟間山水蒔絵は、研ぎ出し蒔絵・金蒔絵などで、
お正月にふさわしく、豪華に描かれています。
研ぎ出し蒔絵とは
通常の蒔絵は、筆に漆をつけて絵を描き、金を蒔きます。
研ぎ出し蒔絵の場合は、通常の蒔絵の後、絵を含む全体に漆を塗りこみ
丁寧に研ぎ出します。
研ぎ出し蒔絵は、大変高度な技術で、
塗面(衝立の黒い部分)と蒔絵の段差がなくなります。
その上に、また蒔絵を施すと、立体感がでます。
こうして、ひと手間かけることにより、奥行きのある蒔絵になります。
お屠蘇(おとそ)とは?
屠蘇は、もともとは薬だったそうです。
山椒・大黄・白じゅつ・桔梗・細辛・乾姜・防風などを三角の紅の帛衣に入れて、
酒やみりんに浸したもの。
唐の時代に医師が流行風邪のための薬として作ったものが
おいしくて評判になり定着した、と言われます。
屠蘇(とそ)とは、「邪気を屠絶し、人魂を蘇生させる」
ということで、
一年中の邪気を祓い延命長寿を願うために飲む酒です。
美しい蒔絵が、いっそう晴れやかな迎春の時を演出し、
新しい一年の門出を幸多かれと祈念します。
屠蘇器は、お正月にお屠蘇を頂いて邪気払いをしたら、
いったん洗って、きれいにします。
そのあと、小正月まで床の間に飾って、正月の雰囲気を味わって下さい。
そして、ゆっくりしまいます、次のお正月まで。
寸法
屠蘇器 幅41 奥行き27.4 高さ29cm
盃 大:直径11.5 高さ4.3cm
中:直径10 高さ3.8cm
小:直径8.3 高さ3cm
この屠蘇器・香挟間山水蒔絵は、1組 1,540,000円(税込)
輪島塗は、全工程完全手作りです。職人の技が随所にきらりと光ります。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
輪島の屠蘇器の自慢は、見えない部分も輪島塗であることです。
裏側も、内側も、そして床にふれる足の底面も、すべて輪島塗。
ですから、どこから見ても輪島塗。
畳や絨毯にも、指にも食器にもやさしいのです。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
塗り直してしまうほどになった場合は、
その際に思い切ってリフォームという方法もあります。
模様を変えたり、色を変えたり、いかようにもできます。
また新たな気持ちで、お使いいただけます。
代々受け継がれ使い続けていただきたいものです。
修理など、何なりとお気軽にご相談くださいませ。
大雅堂展示場へ、ぜひご来場ください。
大雅堂展示場は、輪島市街地より少し離れています。
立地条件から、観光のお客様にはあまりご縁がなく、
ご予約頂きました日時にのみ、鍵を開けてご覧頂いております。
当日の御予約も承ります。(担当者不在の際にはご容赦くださいませ。)
どうぞお気軽にご予約くださいませ。
心よりお待ち申し上げております。
電話 0768-22-0184
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役