飾り棚・山水蒔絵 4,730,000円(税込)
そびえたつ岩山と、砂浜の風景。
小船に網、奥には人々の暮らしが垣間見え、
海のかなたからは、白い帆をあげて舟がやってくる。
その舟は、「宝船」。
吉祥模様の飾り棚です。
山水蒔絵は、誰もがあこがれる「理想郷」。
山水蒔絵の美しい風景の中に、様々な思いをめぐらす静かなひと時。
山水蒔絵とは
山水蒔絵は古来より好んで用いられている蒔絵で、人々の憧れる理想郷を描いています。
その郷愁を誘う、しかし未だ見たことのない様な不思議な美しさは、
人々が古来より憧れて止まない理想郷の姿でもあります。
その理想郷にすむ人々は、美しい風景に囲まれ不老不死に恵まれ、
幸せに暮らすといいます。
私達は皆、誰もがそんな世界に憧れて、日々を過ごしているのではないでしょうか。
山水蒔絵の中でも、この飾り棚の題材は、海の風景。
雄雄しい岩山に小船や網を配し、人々の暮らしを思わせます。
海のかなたからは、白い帆をあげて宝船がやってきます。
「福来る」の図です。
この飾り棚は、研ぎ出し蒔絵と平蒔絵・高蒔絵・梨子地などを
うまく組み合わせて、立体感・遠近感を演出しています。
中でも研ぎ出し蒔絵は、まず蒔絵を描きます。
そして、一旦漆を塗りこみ、金の色が出るように研ぎだす手の込んだ技法です。
通常の蒔絵は、漆で絵を描きますので、描いた部分が盛り上がります。
研ぎ出し蒔絵の場合は、触ってみるとわかりますが、
どの部分も塗り面と同じ高さで平面になっています。
たとえると、蒔絵は絵のようで、研ぎ出し蒔絵は写真のようでしょうか。
艶やかで美しいものです。
扉の平面いっぱいに描かれた蒔絵には、
金をふんだんに使い、時間を十分にかけて仕上げた職人の技が詰まっています。
天袋・戸袋・引き出しの中・裏面も
もちろん、すべて輪島塗。
表から見える黒の部分は、呂色(磨いて艶を出す工程)仕上げですので、
まるで鏡のように美しく光っていて、周りの風景も写りこむほどです。
写真ではうまくお伝えできず、残念です。
豪華な蒔絵を施した輪島塗飾り棚は、
もちろん実用的な家具でもあります。
また、輪島塗の飾り棚は、特別な取り扱い方法はありません。
漆の性質上・直射日光を避ける、ぐらいでしょうか。
普段のお手入れは、柔らかい布で拭くか、
堅くしぼった布巾やタオルで拭いて下さい。
輪島の家具は、全工程完全手作り家具です。
職人の技が随所にきらりと光ります。
天袋・扉・引き出し・らんま・細い柱など、部品が多いものは
それだけ職人の手数がかかっています。
細かい部品の一つ一つを丁寧に製作する。
その工程は多岐にわたり、輪島の沢山の職人達の手を通り、
美しくくみ上げられて、飾り棚に仕上げられています。
この飾り棚の大きさは、幅82 奥行き39.8 高さ104.7cm
(比較してください、弊社社長の身長は171cmです。)
輪島の家具の自慢は、見えない部分も輪島塗であることです。
飾り棚の裏側も、引き出しの内側ももちろん裏側も、そして床にふれる底面も、
見えない背面も、すべて輪島塗。
ですから、どこから見ても輪島塗。
畳や絨毯にも、指にも優しいのです。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
布着本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた本物の輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
輪島塗 飾り棚・山水蒔絵 蒔絵:谷内 紫香 作
幅82 奥行き39.8 高さ104.7cm
価格 4,730,000円(税込)
ぜひ、現物を、輪島の大雅堂展示場へ見に来てください。
写真では色艶・質感そして大きさ・蒔絵の豪華さ美しさ、漆のぬくもり・手触りなど、
沢山の良い所をうまくお伝えしきれず、とても残念です。
◎大雅堂展示場について
「どうぞ、お気軽にご予約ください!」
実は、「要予約」は、敷居が高いわけではないんです。
輪島漆器大雅堂は、輪島市街地より少し離れた立地条件から、
また防犯上、通常公開いたしておりません。
ですので、真夏の今頃も、常時冷房を入れないでいます。
(輪島も連日30度を超える、暑い夏を迎えています)
ご予約(電話0768-22-0184)ください。
土・日・祝日は、どうぞ平日のうちに、ご予約くださいませ。
メールでもお電話でも、ご予約を承ります。
よろしくお願い申し上げます。
ゆっくり快適に沢山の輪島塗をご覧頂き、お選び頂けますよう
準備してお待ちいたします。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
その他、ご不明な点がございましたら、
何なりとお気軽にお問い合わせくださいませ。
その他、輪島の弊社展示場では、決算セール特別価格商品も多数取り揃え、
お手にとってご覧頂いております。
どうぞご来場くださいませ。
心よりお待ち申し上げております。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役