輪島塗 飾り棚 飛翔沈金 2,860,000円(税込)
幾重にも重なる波は、「おめでたいこと・良いことが重なりますように」との願いが込められている文様です。
その波間を、「千年の時を生きる」とたとえられる鶴が羽ばたいています。
長寿の象徴の美しい鶴が、重なる波をこえ願いをたずさえ、飛び来る先は、我が家です。
沈金は線だけでなく、点彫りを施すことにより、この飛翔沈金には和らいだ陽の光さえ感じられます。
柔らかそうな鶴の羽根は、立体感があり大変美しく仕上がっています。
古来、大陸では鶴は千年生きるとされ、瑞鳥(ずいちょう)として尊ばれてきました。
それは、仙人に由来し、日本では七福神の一人に数えられる福禄寿(ふくろくじゅ・福と禄:財と寿:長寿を授ける神)は、つねに鶴を従えています。
日本でも、万年生きるといわれる亀と共に長寿の象徴として喜ばれています。
立ち姿・飛び交う姿ともに美しい、純白の羽毛を持つ鶴は、瑞祥の鳥として現在でも好んで用いられ続ける、吉祥模様です。
飛翔沈金は、鶴の美しい飛び交う姿を表現した吉祥模様です。鶴が、海を舞うとみれば波が、空を舞うとみれば雲が、頭上を舞うとみれば風がみてとれる図は、ロマンをかきたてます。
沈金とは、輪島ならではの加飾の技で、のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、自在な加飾ができる沈金は、しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、輪島ならではの技法です。
棚の形は、蓬莱型。
洋にも和にも似合います。また、置く場所も座敷だけでなく、玄関や廊下の踊り場にもしっくりきます。
美しく繊細な沈金の技が、漆黒に映え、重厚で落ち着いた輝きを楽しませてくれます。
輪島塗 飾り棚 飛翔沈金 2,860,000円(税込)
寸法 W650 D340 H930 mm
輪島の家具の自慢は、見えない部分も輪島塗であることです。
棚の裏側も、天板の裏側も、引出の内側や底も、そして床にふれる棚の底面も、すべて輪島塗。
ですから、どこから見ても輪島塗。
畳や絨毯にも、指にも花器にもやさしいのです。
沈金は、日展特選作家・角康二(すみやすじ)作。
見事に陰影を表現するのみさばきは、秀逸。
輪島漆器大雅堂のショッピングサイトは、こちらです。
http://www.wajimanuri.net/SHOP/111.html
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役