輪島塗椀⑥ 菊水沈金 1客83,600円(税込)
あらゆる花の中で最も精気のあるものとして、
延年長寿の薬とされた「菊」。
この菊の露がおちて、谷川になっているところで
水を汲んで飲むと、甘露のように甘く、心がさわやかになり
やがて、不老不死の仙人になった、ともいわれる「菊慈童」の話にちなんだ、菊水沈金の椀です。
沈金(ちんきん)とは
沈金とは、輪島ならではの加飾の技で、のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
手で表面を触ってみると、金色の部分が細い溝になって、彫り込まれていることがわかります。
反対に蒔絵は、筆で漆絵を描き、金を蒔きますので、表面は盛り上がっています。
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、自在な加飾ができる沈金は、しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、輪島ならではの技法です。
輪島塗椀⑥ 菊水沈金 1客83,600円(税込)
寸法:口径12cm 高さ10cm
「輪島塗を支える職人の技と心意気」はこちら
輪島塗は、多くの工程ごとに専門の職人が腕を振るい作り上げられています。
輪島漆器大雅堂の輪島塗製作は、沢山の職人とその心意気に支えられています。
漆器みがき布、あります。
柔らかく拭きやすい、洗って何度でもお使い頂ける漆器専用布です。
大切な輪島塗のお手入れに、毎日のお掃除に、大変重宝です。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役