丸三段重・四季草花蒔絵 825,000円(税込)
普通の重箱を永く扱ってきて感じたことを、形にした丸い重箱 丸重です。
一段でも安定し独立した、器として見える重箱。
重ねたりおろしたりする時に、指の係りが良い形の重箱。
お正月だけで無く、毎日使いやすい重箱。
正面、が決まっていない重箱(皆で囲んで皆が正面の重箱)。
使った後、洗いやすい重箱。
思った通りの重箱「丸重」ができました。
弊社オリジナル、ヒット商品になり、全国漆器展で優秀賞をいただきました。
四季の草花の図は、色研ぎ出し蒔絵で描かれています。
見る角度によって色が違って見え、とてもきれいです。
四季の花が題材ですので、一年を通じてお使い頂きたい重箱です。
《朱の色》
古来、朱(赤やオレンジ色などの朱色)の漆は、大変貴重でありました。
朱の色は、「太陽」や「火」「血」の象徴とされ、神仏や儀式の道具にも用いられました。
人々を引きつける、たいへん尊ばれた色です。
桜(さくら)
日本では、花といえば桜、といえるほど親しまれており、日本の国花でもある。
美しく咲きぱっと散る、そのいさぎよさが日本人の心を打つともいわれますが、長い冬が終わったあとの、早春の満開の桜の花の可憐さは、誰しもが見とれる美しさである。
鉄線(てっせん)
鉄線は、鉄のように強いつるをもつ植物という意味である。
その優美な姿が、古来より大変好まれ、桃山時代頃から小袖や能装束に描かれてきた。
唐草文様になっているものも多く、連綿と続くイメージから吉事が終わり無く続く吉祥文様である。
椿(つばき)
椿の花は、花が終わるとはらはら散るのではなく、花のままぽろりと落ちることから、敬遠されることも多いが、じつは、椿の木は、神の宿り木として、知る人ぞ知る霊木である。
お話しに登場する不老長寿の「仙人」の持つ杖(つえ)は、椿で出来ているそうであり、春を告げる聖なる花ともいわれる。
紫陽花(あじさい)
紫陽花は、日本固有の花で、土質などにより、青が強くなったり赤が強く出たりと、さまざまな色合いを楽しめる美しい花。
その艶やかさは「万葉集」にも詠まれており、鎌倉時代に園芸化され今日に至る。
楓(かえで)
楓は秋の草として、古くから文様として好んで用いられてきた。
楓や楓の葉のことを通常「紅葉(もみじ)」と呼ぶが、楓はカエデ科の落葉高木の総称である。
晩秋になると葉の色が黄や紅になる。その形や色の美しさから、古来より好んで多用された。
輪島塗の取り扱いは簡単です。
屠蘇器も重箱も、雑煮椀も、ぬるま湯で洗ってください。
油汚れは、台所用洗剤を使います。この時は柔らかいスポンジで。
つけおきも大丈夫。
輪島塗は、工程のところどころで水を使い研いでいます。
しっかり仕上がっているからこそ、水は平気なのです。
そのあと、長くしまっておくときは、さっと熱いお湯をくぐらせ水気をきって、
柔らかい布で良く拭いてください。
次のお正月まで使わない重箱は、しっかり汚れを落として、
ついでに磨きながら、艶や蒔絵を楽しんで、
そして、あまり乾燥しない場所(部屋の低い所)にしまってください。
美しい蒔絵が、いっそう晴れやかな迎春の時を演出し、
新しい一年の門出を幸多かれと祈念します。
おせち料理とは?
おせち料理は、お正月三が日台所に立たないように、と作られた保存食とか。
現在のように年末年始も開いているお店もありませんでした。
では、どうして漆の重箱につめたのでしょうか?
先人はきっと、漆の抗菌効果に気づいていたのでしょう。
現在はその、漆の抗菌効果が、科学的に証明されようとしています。
先人は素晴らしい文化を残してくれたものです。
ある研究者によると、同じ物を同じように調理しても、
良い器で食べれば美味しく感じるのはもちろんのこと、消化吸収ぐんとも良い。
良い器で食べている人の方が、より健康になる! ということです。
うれしいですね。
三段重箱は、お正月におせちを頂いたら、いったん洗って、きれいにします。
そのあと、小正月まで床の間に飾って、正月の雰囲気を味わって下さい。
そして、ゆっくりしまいます、次のお正月まで。
お嫁入り道具として三段重箱をお持ちになる時は、
お道具のお披露目の際に飾る時、平台付きは、見栄えがぐっとあがります。
三段重箱・扇面源氏香蒔絵は、末永く使えるのはもちろんですが、
蒔絵の淡い色彩が、若い花嫁さんのイメージにも似合いますので、お嫁入り道具にもお勧めです。
この頃の若いお嬢さんは、「嫁入り道具よりも現金で」とか、
「重箱は使わないから必要ない」 といわれると聞きます。
ですが、いつまでも若いわけではなくて、子育ても落ち着いて生活にゆとりが出てくる頃、
「いいもの」に目がいくようになります。
また、さまざまなお付き合いも増え、時には気を使うお客様の場合もあるでしょう。
そんな時は、子供たちが大きくなり教育に費用がかかったり、お付き合いや新築や車や、、、と、
何かと大変な時期と重なり、いいものをそろえたいけれど、
自分ではなかなか高級品である輪島塗を求めることができないものです。
「お嫁入りのとき、嫁入り道具として両親が持たせてくれるといったのに、
いらないなんて言わなければよかった」 と、おっしゃって、
御自分で、一つづつ揃えられるお客様もおいでます。
丸三段重箱 朱・四季草花蒔絵 直径24 高さ18 cm 825,000円(税込)
丸三段重箱 朱・四季草花蒔絵 蒔絵は 川原 秀 作。作歴はこちら。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役