屠蘇器・芽柳蒔絵 660,000円(税込)
屠蘇器は、家族や友人、お年始にいらしたお客様に、
新年のご挨拶のあと屠蘇を一献、おすすめするために必要な物が
一つになっています。
屠蘇器は、お正月にお屠蘇を頂いて邪気払いをしたら、
いったん洗って、きれいにします。
そのあと、小正月まで床の間に飾って、正月の雰囲気を味わって下さい。
そして、ゆっくりしまいます、次のお正月まで。
御正月などに見られる、若芽の出た柳の枝を、輪にして、床の間に、
枝が畳までつくようにおろして飾る芽柳の床飾りは、
魔除けの意味や、めでたいことが沢山長くつづくように、
との祈りを込めた吉祥の飾りです。
また、古く大陸では、官吏が遠方へ赴任するとき、
同僚たちは柳の枝を贈り、見送ったことから、
柳は友情のシンボルともいわれます。
お屠蘇(おとそ)とは?
屠蘇は、もともとは薬だったそうです。
山椒・大黄・白じゅつ・桔梗・細辛・乾姜・防風などを三角の紅の帛衣に入れて、
酒やみりんに浸したもの。
唐の時代に医師が流行風邪のための薬として作ったものがおいしくて評判になり定着した、
と言われます。
屠蘇(とそ)とは、「邪気を屠絶し、人魂を蘇生させる」ということで、
一年中の邪気を祓い延命長寿を願うために飲む酒です。
美しい蒔絵が、いっそう晴れやかな迎春の時を演出し、
新しい一年の門出を幸多かれと祈念します。
盃台のくりは、日月型になっています。
太陽と月が順にめぐる、泰平の願いを込めています。
蒔絵の難しいところは、自然のものを自然のままにうつすのではなく、
図案化・デザイン化していかに美しく表現できるか、というところです。
筆で描きますので、機械的な連続模様やのびやかな直線等は、
根気と技術のいる仕事です。
取り扱いは簡単です。
屠蘇器 芽柳蒔絵のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水洗い・水拭きも、もちろん大丈夫です。
輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所には長くおかないでくださいね。
長い間仕舞われる場合は、乾燥が苦手ですので、
部屋の乾燥しにくい、低い場所に、保管してください。
しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。
屠蘇器 芽柳蒔絵 40.5×24.5×25cm 660,000円(税込)
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役